フミコの日常・泡のような日々

クローン病をもつ社会人のブログです。健康のこと、仕事のこと、家庭のこと、キャリアのこと、なんでも思ったことを書いてます。

1/14 次の動き方

新しい職場に移ってから暦で10日経過した。環境の変化に適応する必要があり、気持ちが落ち着くことなく、仕事でもプライベートでも時間があっという間に過ぎていく感覚がある。この環境の変化自体は自ら望んだものだから基本的には歓迎なのだが、同時に環境に引きずられてしまっている気持ち悪さもある。前職に配属された当初にも同様の感覚があった。例えるなら、激しい水流に押し流され、溺れながらも頭が水面から出た瞬間に必死に空気を吸い、また流されるままになるような。息継ぎをする間隔を自分のコントロール下に置くことができず、酸欠になりそうな状態だ。だが、僕はもう1年前の僕ではない。この激しい流れの中でも、なんとか自分のコントロール感を確保したい。そのための備忘録である。

 

退職、引越、転職という一連の期間は輝かしく、誇らしく感じるものだ。外部が変化するぶん、自己の内部の統一性を強く感じる期間である。その興奮状態(一種の麻痺)は、それゆえに危険でもある。人は、転職したから偉大になれるわけではない。経験を積んだり実績を出したから偉大になれるのである。そして、僕が積みたい経験や出したい実績というのは、華々しいパフォーマンスで獲得できるものではなく、地味な日常の積み重ねで獲得できる種類のものだ。

 

『人生は20代で決まる』(原題:"The Defining Decade"、メグ・ジェイ著、早川書房、2014年)の1章では、「アイデンティティ・キャピタル」という概念が紹介されている。その特徴を以下に抜粋する。

 

・時間をかけて身につけた、自分の価値を高める経験やスキル~個人的資産

・自分自身に長い間、十分な投資をした結果、自己の一部となったもの

例)

-履歴書に載せられるもの(学位、仕事、課外活動)

-話し方

-住んでいる地域

-問題の処理能力

-外見や印象

・大人の市場に持ち込まれる資質、望むものを得るための通貨

 

この転職は僕にとって一つの挑戦であり、跳躍であった。ひとまず向こう岸からこちらの岸までたどり着くことはできた。得たいものは手に入れた。たとえば、月一の通院を有給消化なしで可能にすること。データ解析の実務環境を手に入れること。より柔軟な労働時間で働く機会を得ること。その一方で、現時点の自分の能力では、仕事を完遂することはできないため、できるようにならなければいけないことがたくさんある。それらをできるようになるためには、結構頑張らなければならない。その意味で、現実に向き合わなければいけない。

 

これから降ってくる仕事をとにかくこなすことに一生懸命になるだけでも、僕が手に入れたかった経験は得ることができるだろう。でもそれだけでは面白くないので、少し俯瞰した視野を持って日々を過ごすよう心がけよう。

 

第一に、「履歴書の続きを書く」意識を持ち続けること。僕のポテンシャル採用可能期間はこの転職で使い切ったわけだから、次からは実績で評価される期間に移行する。浅く広く向上心を持って努力することよりも、実現性の高い実績を埋めていくことを優先する。一番収穫高の大きいものから手を付ける。

 

第二に、社会科学の視点を忘れないこと。解析ツール、数学・統計学マーケティングについては意識しなくても努力せざるを得ないので自然とやるだろう。それ以外の、社会科学の方法論や個別の研究書のインプットを意識すること。それをしなければ、ただの解析屋・マーケティング屋のサラリーマンになってしまう。それはかっこわるいし、バックグラウンドの厚みがなく浅い知見しか出せなくなってしまいそうである。

 

第三に、より身を固めるコミットメントに踏み出すこと。具体的には、子供を作ることや家を買うこと。少し前の僕は流動性の高さをなによりも重視していたが、ガチガチで身動きが取れないほどでないならば、動かない資産/負債を自分の収支のポートフォリオの中に取り入れることも有益かもしれない。

 

第四に、これは達成度が半々なのだが、生きることに肩の力を入れすぎないこと。自分を追い詰めすぎるとかえって人生うまくいかなくなるので、頑張るぞという前提はあるうえで、あまり頑張りすぎないようにする。具体的には、前職の時よりも会社の人に頼る、甘える。もっと遊んだり楽しんだりする時間を自分に許す。完璧主義にならず、最初できなくても凹まない。少しずつできるようになればいいや、と自分を許容する。

 

この文章を書いたことで、少し気持ちと頭の整理をすることができた。また明日から頑張ろう。