東北生まれの冷え性金融マン・フミコの日常

クローン病をもつ新社会人のブログです。健康のこと、仕事のこと、家庭のこと、キャリアのこと、なんでも思ったことを書いてます。

5/2 元気な時に種を蒔いておくこと

最近は調子が出てきた。体調もまずまずいい(昨日は午前中に腹痛を感じたけれど)し、意欲もないなりにある。わりと気持ちの余裕を持って会社にいることもできるようになってきた。逆に、油断してミスをしやすいとも言える。

 

いまはM&A前捌きをする部署にいる。その関係で、今日は部署の先輩二人の研修を受けてきた。二人とも投資銀行部門にいた人で、内容は基本的なものだったが、やはり人が口で話すのを聞いているのは楽しいし、意欲をかき立てるものだ。そのうちの一人の先輩とは、先日の席替えで向かいの席になった。今日の朝、私は気分があまり乗らない状態で会社に行った。向かいの席の先輩が話しかけてきて(といっても雑談なのだが)、「いやー時間がないな。読んでも読んでも論文が出てくる。」と英語で書かれた論文の束を見せてくれた。彼は会社員のかたわら大学院の博士課程に通っていて、経営学専攻なのだった。だが、なにぶん私は(なんでこんな日に会社に来なきゃいけないんだ・・・)と苛ついていたので、そっけない返事をしてしまった。その後、私の一個上の先輩が、向かいの先輩の席に行って雑談し、論文の内容を簡単に説明してもらっていた。それを向かいで聞きながら、私は(しまったな・・・)と思っていた。いまやっている仕事など他愛ないもので、それよりは向かいの先輩のアカデミックな話の方が長期的に見て価値があることは明白だ。せっかく向かいの先輩の近くで仕事ができるのに、そこから学ぶ機会を見出さないのはまったく愚かとしか言いようがない。私の気分の大部分は会社に来たくなかった不快さで占められていたが、いくつかの自己啓発本の言葉が結晶化して私の脳に残っていたもの、すなわち向上心のかけらが、なんとか靄がかかった私の脳内土壌から芽を出して、私の行動を促した。私は向かいの先輩にもう一度論文を見せてくれ、なぜなら読んだ方がいいと思うからだ、と伝えた。すると先輩は最近気に入っているらしい研究者の実証的な論文(数式が出てくる!ファック!)を教えてくれた。また、しばらく経ってから、アメリカのデラウェア州の裁判所の判例に基づくケーススタディを読めばバリュエーションの論点に精通できる上に英語も読めて一石二鳥だ、という有益な情報を教えてくれた。ファックファックファックと思いながら私は二つの論文を印刷した。そして、会社帰りに近くの書店に行き、M&Aについて書かれた一番易しそうな本3冊を購入して来た(そのうちの一冊のタイトルは「はじめての企業買収」というもので、冷静に考えたらシュールなタイトルだ)。そうしてワクワクしながらまーちゃん(妻)に「僕はこの部署でM&Aに詳しくなってしばらくしたら投資銀行に行って、しばらく働いたらどこか事業会社の経営企画部門に転職してやるんだ」と話した。するとまーちゃん(妻)は、「水を差すようだが、元気だからといってたった一つの道を目の前に置くのは愚かだよ。いま楽しいのはわかるが、普段から所属するコミュニティは2つ以上用意し、元気な時のうちに、元気じゃなくなった時の備えをしておくものだよ」と教えてくれた。確かに、私はいま戦力期に移行したため、なんだってやってやろう!という気概に満ちているが、この状態に依存すると後が辛くなるものだ。戦力期は、努力半分、備え半分くらいの配分がかえって好ましいようにも思える。まーちゃん(妻)のおかげで自分の状態を客観視することができたのだった。

 

明日明後日には自宅の机用の椅子が届く。そうすれば長時間勉強することが(身体的には)苦じゃなくなるだろう。退院後の二週間、よくぞ体調を崩し切ってしまわずに維持することができた。今日の道しるべや快適な勉強空間が提供されることは、きっとそのご褒美だろう。